四国旅事典

行楽の秋、文化の秋しまなみ海道を渡ろう

世界初の三連吊橋・来島海峡大橋。自転車や徒歩でも渡れます。行楽の秋には家族や仲間でのサイクリングはいかが!
 猛暑がやっと退散してくれ行楽の秋、文化の秋が巡ってきました。
 今年の秋は、四国・今治と広島・尾道をつなぐ「しまなみ海道」を渡って、戦国時代の昔、村上水軍が本拠地をかまえた大島へ旅してみませんか。大島には水軍の博物館のほか、瀬戸の潮流体験や、海鮮料理などエンジョイスポットが盛りだくさんです。それでは皆さんを、今治から大島へご案内しましょう!

大島・亀老山の展望台から見た来島海峡大橋の夜景

大島・亀老山の展望台から見た来島海峡大橋の夜景
三連の来島海峡大橋の夜景。闇の中に浮かび上がった光の帯に誰もが目を見張る美しさ。歴史のロマンをたたえる来島海峡は時代を超えて、新たな光彩を放つスポットに生まれ変わりました

亀老山展望台 360度の眺望は天下一!
 大島・吉海町に入ると、まず島の南端にある亀老山(海抜307.8b)に登り、瀬戸の眺望を楽しみましょう。頂上には、パノラマ展望ブリッジがあります。
 展望台からは、日本三大潮流のひとつ、来島海峡の潮流をはじめ、今治市街や西日本最高峰の石鎚山などの山並みをはじめ、背後に広がる瀬戸内の島々など、文字通り360度の眺望が楽しめます。
 山頂には大きな石彫りの亀が鎮座していました。売店の方が、この亀の由来を教えてくれました。 説明では、今から約1300年ほど前、光り輝く黄金色の観音像を背負った大亀を、旅の風来僧が、とある大島海岸の洞窟で見つけたそうです。
 さっそく、その観音像を持って、この山に七堂伽藍を建立して崇拝。それ以後、この山は、亀老山と呼ばれるようになったということでした。展望台へのルートは、大島南I.C.から約10分。

亀老山展望台 360度の眺望は天下一!

展望台から望んだ来島海峡大橋。
360度の眺望は文字通り天下一です

伝説に伝えられた大亀

伝説に伝えられた大亀

スロープから展望台につながる

スロープから展望台に

亀老山展望台
34/7/1.379,133/2/10.368



水軍の島・大島で戦国時代へタイムスリップ!

いざ、いざ、 村上水軍博物館へ!
 瀬戸内海の眺望を満喫したあとは、本命の村上水軍博物館の観賞と、瀬戸の「潮流体験」です。
 博物館は亀老山の北方向・宮窪町の海沿いにあります。展望台から約15分もすれば到着します。国道317号線を北上して行き止まりを右折。宮窪漁港沿いに少し走ると砦のような立派な建物が目に飛び込んできます。それが村上水軍の博物館です。

戦国時代の砦に似せてつくられた村上水軍博物館

戦国時代の砦をイメージしてつくられた
村上水軍博物館

海賊の声が聞こえる!

屋外に展示されている小早船

屋外に展示されている小早船
小早船とは、村上水軍の機動力として活躍した小型の船のことをいいます。この船は日本一の水軍レース大会を目指し、平成2年に、小佐田哲男東大名誉教授の監修の下、宮窪町が復元を行った第1号船。全長8.4b、幅2bで、長さ6.6b、5丁の櫓を搭載しています。

 戦国時代、海の大名と呼ばれ、海原を自在に駆けめぐった村上水軍。博物館に足を踏み入れると、勇猛果敢な海賊衆の実像が貴重な文献や出土品から明らかになります。
 村上氏は、南北朝から戦国時代にかけて瀬戸内海で活躍した一族です。俗に三島村上氏と呼ばれ、能島・来島・因島の三家からなり、互いに強い同族意識をもっていたと言われています。
 戦国時代になると、村上氏は、その強力な海の武力を背景に、瀬戸内海の広い海域を支配し、国内の軍事・政治や海運の動向をも左右しました。この後、来島城を本拠とする来島村上氏は、早くから守護大名・河野氏と結びつきました。因島村上氏は大内氏、後の毛利氏の有力な水軍となりました。
  そして、現在の宮窪に本拠を構えた能島村上氏は、三氏のなかでもっとも独立性が高と言われていました。特に村上武吉は、どの大名にも服従せず、独自の姿勢を貫きました。
 武吉の時代に全盛を謳歌する能島村上氏は、西は九州から東は塩飽諸島(香川県)に至る海上交通を支配。戦時には小早船を巧みに操り、火薬を用いた戦闘を得意としました。
 その一方で、平時には瀬戸内海の水先案内、海上警固、海上運輸など、海の安全や交易・流通を担う重要な役割も果たしたと伝えられています。

「常設展示」「企画展示室」は必見

 砦の中、いや、3階建て博物館は各階とも工夫を凝らした展示と空間が広がり、文字通り「海賊の声が聞こえる」雰囲気が漂っています。
 1階は講座室と海賊ライブラリーや、ミュージアムショップ、カフェテリアがあります。ここでは、水軍講座に参加したり、図書室で文献資料や本を読み水軍への興味を高めたりします。また、ショップでは、水軍グッズや宮窪町の特産品などが販売されています。
 2階には常設展示場が設けられています。最初は「ここは海賊能島の海」です。このコーナーでは、激しい潮流の中ではぐくまれた能島村上水軍の姿が、映像や写真などを通して、彼らの活躍ぶりが体感できるようになっています。
 「海賊たちの活躍」では、瀬戸内海における能島村上水軍の活躍を古文書や復元品を通して分かりやすく展示しています。海賊たちはどんな活躍をしたのでしょうか。
 「発掘! 海賊たちの遺跡」では、海賊の暮らしや流通の様子を発掘調査で出土した遺構や遺物を通して垣間見ることができます。最新の研究成果も随時紹介しています。
 このほか、「ちょっと潮待ち」「村上家記念室」「企画展示室」「わくわく体験ルーム」などから構成されています。なお、企画展示室では「海からあがった宝物(平成19 年7月7 日(土)〜10 月28 日(日)」と題して、ナウマンゾウの化石が展示され、貴重な化石を手に持つこともできます。考古学ファンには必見の企画です。

潮が激しく流れるところもあれば、陽の光を受け美しい銀波の姿を見せてくれるところも

潮が激しく流れるところもあれば、陽の光を受け美しい銀波の姿を見せてくれるところも

この島に城址の遺構残っています

写真右上が能島。
この島に城址の遺構残っています

 また、「わくわく体験ルーム」では、甲冑や小袖を着たりして、海賊時代を体験することができます。受付に申し込めば、それらを無料で着ることができます。
 3階は展望室になっていて、窓から村上水軍が活躍した瀬戸の海が一望できます。足元には「しまなみ海道」を陶板に焼き付けた航空写真が敷きつめられ、いながらにして海道を空中散歩できる仕組みになっています。

能島村上家伝来の甲冑

能島村上家伝来の甲冑

能島村上水軍の海戦術を記した書物

能島村上水軍の海戦術を記した書物

日露戦争の日本海海戦図

日露戦争の日本海海戦図
東郷元帥が、日露戦争の最後の海戦で執った「丁字戦法」は、愛媛県出身の海軍軍人・秋山真之が研究した能島流水軍戦法の応用と伝えられています。
『香川元太郎画』

企画展示室

企画展示室
「海からあがった宝もの」展(7月7日から10月28日まで)が好評を博しています

「わくわく体験ルーム」

「わくわく体験ルーム」
甲冑や小袖を着用してみよう! 着れば子どもも大人も海賊の時代へタイムスリップです

能島村上家伝来の陣羽織。

能島村上家伝来の陣羽織。村上武吉・景親が着用したと伝えられています

村上景親・元信像複製、陣羽織、武具など

村上景親・元信像、陣羽織、武具など

豊臣秀吉の朱印が記された書状。小早川秀像が村上景親に宛て、九州の土地3100石を与えた知行方目録。

豊臣秀吉の朱印が記された書状。小早川秀俊が村上景親に宛て、九州の土地3100石を与えた知行方目録。

海からあがったナウマン象の化石を手に取りピースサイン

海からあがったナウマン象の化石を手に取りピースサイン

3階「展望室」 しまなみ空中散歩

3階「展望室」 しまなみ空中散歩
足元に広がる「しまなみ海道」。博物館に訪れた若い女性客の皆さんも大満足でした

 この博物館は、2004年10月22日にオープンし、これまでに約14万人の来館者でにぎわっています。
 いうまでもなく、「しまなみ海道」が通る芸予諸島地域は、今も昔も変わらぬ海上交通の要衝です。空から見る芸予諸島は、島々が浮かび「瀬戸」と呼ばれる狭い海峡と、刻々と姿を変える激しい潮流など、世界に誇る景観が広がっています。
 村上水軍博物館を見学したあとは、瀬戸の急流に乗り出して「潮流体験」をしてみましょう! 激しい潮の流れを体感するほどに、あなたは急流を制した海賊たちの操船術にきっと畏敬の念をもつことでしょう!
村上水軍博物館
34/9/57.766,133/5/23.34


さあ、潮流体験だ! 急流が逆巻く瀬戸の海へ

 待望の「潮流体験」は、村上水軍博物館のすぐ前から船に乗り込むことができます。この体験は、もともと地域の人たちがボランティアで行っていたものを、本年5月から宮窪漁協の皆さんが、博物館に訪れる観光客に本格的な「潮流体験」を楽しんでもらおうと企画。潮流体験にふさわしい船も新たに作り、多くの皆さんから好評を博すようになりました。
 「潮流体験」は、国指定の史跡である「能島」をはじめ「船折瀬戸」「見近島」などの周辺を約30分でめぐる体験型の観光です。
 いうまでもなく、渦潮といえば鳴門がもっとも有名ですが、この宮窪瀬戸、なかでも能島の「荒神瀬戸」は、鳴門の渦潮に勝るとも劣らない激流を見ることができるのです。
 大潮の時は1bの落差で潮が滝のように流れ、潮の速さは最大で9ノット、時速17`にもなります。潮流体験では、急流から生まれる渦巻きや、湧き潮(海底の岩に潮があたり海面にわきあがる潮のこと)などが、目の前で見ることができます。この宮窪瀬戸は、来島海峡とともに「四国の水辺88ヶ所」にも選ばれています。さあ、それでは、皆さんを宮窪瀬戸の激流にご案内しましょう!

宮窪漁協が運営している潮流体験船

写真上は宮窪漁協が運営している潮流体験船。定員40人。
写真下は、目前で潮が湧きあがる海面を見つめる観光客の皆さん

海底から湧きあげてくる湧き潮

海底から湧きあげてくる湧き潮

能島瀬戸の狭い海峡。

海峡の入り口で急流が逆巻きます

海峡の入り口で急流が逆巻きます
能島瀬戸の狭い海峡。
海峡の入り口で急流が逆巻きます。

そこかしこで生まれては消えていく渦潮

そこかしこで生まれては消えていく渦潮

能島の砂浜。

能島の砂浜。ここに船を隠したので船隠しとも言われています

船から見える雄大な伯方・大島大橋

船から見える雄大な伯方・大島大橋

引き潮、満ち潮のたびに繰り返される潮流のドラマは次々と姿を変え、見る人の心をひきつけます

引き潮、満ち潮のたびに繰り返される潮流のドラマは次々と姿を変え、見る人の心をひきつけます

村上水軍が活躍した能島の海

村上水軍が活躍した能島の海

水の音が心地よいです

水の音が心地よいです

潮流体験ガイド
  • 乗船場所  今治市宮窪町宮窪1293-2(魚食レストラン「能島水軍」前)
  • 乗船時間  約30分
  • 乗船料金  一般1000円 小学生500円(レストラン、博物館利用は10%引きなど)
  • 営業時間  午前9時から午後4時まで随時運行。
  • 定休日  (月曜日)祝日の場合は火曜日(年末年始12月31日から1月3日)
  • 問合せ先  物産館兼魚食レストラン「能島水軍」TEL0897-86-3323
潮流体験(村上水軍博物館前港)
34/9/57.766,133/5/23.34



潮の香りをスパイスに旨い魚を食べよう!

魚食レストラン「能島水軍」で海鮮バーベキュー

 「潮流体験」の前後に、宮窪漁協直営の魚食レストラン「能島水軍」(博物館の前)で獲れたて活きのいい魚を、是非とも味わってみたいものです。宮窪漁協は400隻の漁船を有し、愛媛県屈指の漁協です。ここで獲れた魚は激流にもまれ身の引き締まった魚ですから、「味は天下一」と、漁師の皆さんが太鼓判を押してくれます。
 ありがたいことに、食べに行くための労力がまったくいりません。桟橋のそばが即レストランなので、これほどありがたいことはありません。漁協の皆さんに「感謝、感謝」です。前置きはこれぐらいにして、皆さんに水軍料理を紹介することにしましょう。

宮窪漁協直営の魚食レストラン「能島水軍」。

宮窪漁協直営の魚食レストラン「能島水軍」。大型バス10台、乗用車50台の駐車が可能です

味は天下一だよ!

海鮮バーベキュー

海鮮バーベキュー(タイ、クルマエビ、タコ、サザエ、瀬戸貝など)

焼きあがったタイ

焼きあがったタイ

松華堂能島御膳

能島御膳
活きのいい魚を是非味わってください

レストラン能島水軍
34/9/57.766,133/5/23.34



大島を見て歩こう

 宮窪町から再び亀老山のある吉海町に帰ると見所が何ヶ所かあります。ここでは、楽しいお立ち寄りスポットを簡単に紹介しましょう。

Yoshiumi rosepark

美しいバラがいっぱい!

よしうみバラ公園。

よしうみバラ公園。400種6500株のバラが園内で栽培されています

「よしうみバラ公園」へ

 「よしうみバラ公園」は、平成5年6月にオープンしました。現在、園内には、世界各地のバラ400種6500株が栽培されています。
 訪れた日は、花どきから若干はずれ満開のバラを見ることはできませんでした。バラの開花時期は5月から12月末までですが、最盛期は5月中旬から6月、そして10月中旬から11月上旬です。そんなことで、間もなく、一斉にバラが咲きはじめることでしょう。楽しみです。
 平成11年5月にしまなみ海道の開通を記念して、フランス髄一のバラの庭園「ライ・レ・ローズ」から、ナポレオン皇妃ジョセフィーヌが収集したオールドローズ「ジョセフィーヌ・コレクション」など100種類が移植されました。これだけのオールドローズが一同に栽培されているのは、わが国でも数少ないバラの公園だと評価されています。バラや花好きの人には最高の公園です。
 園内にはバラ園とともに、親子連れで楽しめる遊具や広場なども整備されています。また、周辺施設には、「よしうみローズ館」(1F物産販売、2Fレストラン)、バラの苗を販売している「バラ苗販売所」、吉海町出身の画家「野間仁根」さんの絵画を展示している「今治市吉海郷土文化センター」などがあります。
 それでは皆さんに、華麗なバラの香りに包まれた優雅な気分を写真で味わっていただきましょう。

バラ園の中央の噴水

バラ園の中央には噴水があり、その周囲に6500株のバラが栽培されています。10月中旬から色とりどりの花が咲き乱れます

チビッ子の遊び場に最適な広場

チビッ子の遊び場に最適な広場も整備されています

バラの香りをあなたに!

バラ
香りが園内いっぱいに広がります。

ローズ館で楽しくショピング

よしうみローズ館

バラにちなんだソープや特産品などが販売されています

いちじくジャムやボディーソープ

いちじくジャムやボディーソープ

よしうみローズ館
  • 問合せ先 今治市吉海町福田1290  TEL0897-84-2970
  • 開館時間 午前9時から午後6時(12月3月末まで午後5時)
  • 定休日  水曜日・元旦(休日の場合、翌日休館)
  •  
  • アクセス

  • 松山から車で約1時間45分 尾道から車で約1時間15分 今治・湯ノ浦I.C.から車で約35分 今治港から船で約25分
    今治レンタサイクルターミナル「サンライズ糸山」より来島海峡大橋を自転車で約50分、徒歩で約2時間 
よしうみローズ館
34/9/7.425,133/2/51.159



風になり、しまなみ海道を駆け抜けよう!

 来島海峡大橋は、自転車と徒歩で渡れる橋ですから、サイクリングでしまなみ海道を駆け抜ける人たちが多くいます。
 秋本番を迎えサイクリングには絶好の季節になりました。あなたも自転車に乗って海を駆け抜け風になってみてはいかがでしょう。
 吉海ローズ館の近くには、道の駅「よしうみいきいき館」があります。サイクリングや徒歩で橋を渡ってお腹がすけば、道の駅へ立ち寄ってはいかがでしょう。即売コーナーでは吉海の自然のぬくもりがあふれる品々が盛りだくさんです。また、館内の海鮮お食事処では七輪バーベキューや海鮮御膳などを味わうこともできます。

サイクリングで大橋を渡る人たち

サイクリングで大橋を渡る人たち

サイクリングを希望される皆さんへ
今治サイクリングターミナル
サンライズ糸山 TEL0898-41-3196
今治市砂場町2-8-1
よしうみいきいき館
今治市吉海町名4520-2 TEL0897-84-3710
定休日 水曜日・元旦(休日の場合、翌日休館)
サンライズ糸山
34/6/24.36,132/58/47.19

よしうみいきいき館
34/7/27.06,133/1/27.782



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